祇園精舍の鐘の声

僕の好きなフレーズは『平家物語』の冒頭文「祇園精舎の鐘の声・・・」です。最近の中国の窮状を見ていると、まさに、その通りだなと思う。そのうちアメリカも同じ運命を辿るかもね?その前に、僕自身も、まだ鐘の音は聞こえて来ないけど、生者必滅です。諸行無常、南無阿弥陀仏?

<平家物語冒頭文>

「祇園精舍の鐘の声、諸行無常の響きあり。娑羅双樹の花の色、盛者必衰の理をあらはす。おごれる人も久しからず、ただ春の夜の夢のごとし。猛き者もつひには滅びぬ、ひとへに風の前の塵に同じ。(通常、日本の寺の鐘は時を告げるが、祇園精舍の場合は、人(修行僧)が病に罹った時や亡くたった時に鐘を鳴らす)

遠く異朝をとぶらへば、秦の趙高(てうかう)、漢の王莽(わうまう)、梁の朱忌(しうい)、唐の祿山(ろくさん)、これらは皆旧主先皇の政にも従はず、樂しみをきはめ、諌めをも思ひ入れず、天下の乱れん事を悟らずして、民間の愁ふるところを知らざつしかば(*1)、久しからずして、亡じにし者どもなり。

近く本朝をうかがふに、承平の将門、天慶の純友、康和の義親、平治の信頼、これらはおごれる心も猛き事も、皆とりどりにこそありしかども、ま近くは、六波羅の入道前太政大臣平朝臣清盛公と申しし人のありさま、伝えへ承るこそ、心もことばも及ばれね。」

<祇園精舎>
祇園精舎(正式名:祇樹給孤独園精)は、中インドのコーサラ国首都シュラーヴァスティー(舎衛城)、現ウッタル・プラデーシュ州シュラーヴァスティー県にあった寺院である。釈迦が説法を行った場所であり、天竺五精舎(釈迦在世にあった5つの寺院)の1つである。

<娑羅双樹の花>

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「沙羅双樹」は、淡い黄色の花(花の内側は赤い)を咲かせる樹木のことです。ジャスミンのような爽やかな香りを漂わせながら、3~7月ごろに花を咲かせます。しかし「沙羅双樹」は寒さに弱いため、日本では滋賀県にある植物園でしか見られません。仏教において大変重要な意味を持つため、寺院などに植えられる「沙羅双樹」ですが、そのため日本では夏椿を代用しています。夏椿は一日花であり、儚い様子が「沙羅双樹」に似ているといわれています。

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夏椿